ひとくち健康メモ ≫ 花粉症の食事対策
春といえば桜前線の北上と共に、身も心も軽やかになる季節です。しかし花粉症の人にとっては憂うつな季節かもしれません。毎年多くの人が悩む花粉症ですが、最近の研究では、空気中の汚染物質やストレスが花粉症を悪化させている可能性があると考えられています。又食生活など、生活習慣の欧米化による影響を指摘する意見もあります。
花粉症は、生死のかかわる疾患ではありませんが、日常生活に与える影響などを考えると、社会的損失も大きい疾患です。症状を和らげるためには、体調を調え、正常な免疫機能を保つことが重要です。





     
細菌やウイルス、花粉など外部から侵入してくる異物を抗原(アレルゲン)といいます。
それに対して体は抗体(免疫グロブリン;Igと表します。)を作り反応します。
私達の体の中には、5つの抗体が存在していて、4つの抗体は異物が侵入してきた時に、体を防御する役割をしますが、もう1つの抗体、IgE抗体だけはアレルギー症状を引き起こすように働きます。
このIgE抗体と、花粉などの抗原が肥満細胞上で結合してヒスタミンが放出され、アレルギー症状を引き起こします。
     
脂肪の多い肉や、揚げ物など、高カロリー、高脂肪の食事はアレルギーの発症と関係が深い
IgEの産生を促進します。

化学物質はIgE産生を促進すると推察されています。
加工食品やインスタント食品に偏った食生活では、多量の化学物質を摂取することになります。旬のもの、地のものを使った手作りがお薦めです。

魚に多いDHAなどのn−3系脂肪酸が豊宮な食事を取ると、アレルギーの炎症が軽減されるという報告があります。n−3系脂肪酸はサバ、イワシ、サワラなど青い背の魚に特に多く含まれています。

ビタミンA,C,Eは細胞膜を強化し、免疫カを高める役割をします。さらに、ビタミンAとCは、喘息の発症予防に関連するという報告があり、花粉症予防にも有効であると考えられています。又ビタミンEはIgEの産生を抑える働きがあります。